長嶋茂雄氏の修行功夫、今世の使命

先般、89歳で永眠されたミスタージャイアンツこと、長嶋茂雄氏の修行功夫、今世の使命を拝見しました。長嶋氏の命盤は以前にアメブロで解説しています。

夫妻宮の天同A-Aに文曲が同宮の深意

今回、先天星の昌曲左右の看命ロジックを併せてみることにより、氏の来因宮・夫妻宮の天同A-Aに文曲が同宮の深意を考察することができました。

●来因宮・夫妻宮に天同A-A

まず、来因宮が夫妻宮で天同A-Aの象意についてです。

下が長嶋氏の命盤になります。

師匠である台湾の陳老師からこのような同象自化でA-Aは破格となるということ。

この具体的な象意は、

①天同は婚姻星であり、かつ福星でもあるので、まず婚姻において離婚、離別の憂いが高い。
②夫妻宮でも自分の星(男性星)であれば、自身をみて、福の喪失、つまり厳しい人生を歩む公算が高くなる。
という2点です。

もうひとつ、私独自の見解ですが、
③天同は原始宮が疾厄宮で自己の星でもあり、夫妻宮の天同A-Aは、仕事上において自分がない、無私となれる利他の人。

以上のような解釈も可能と考えます。

そこで、生成AIのGeminiのDeep Researchで、「夫妻宮の生年化禄が自化禄(A-A)について」ということで、調べた結果をまずご紹介したいと思います。

長文をA4用紙2枚程度にまとめたのが、つぎになります。

夫妻宮の「生年化禄が自化禄(A-A)」に関するGeminiのDeep Researchの要約

1. 紫微斗数と夫妻宮、四化の基礎

紫微斗数は中国の伝統的命術で、生年月日時を基に命盤を作り、12の宮と多数の星曜、さらに四化(化禄・化権・化科・化忌)のエネルギー変化を通じて運勢を読み解く。
とくに夫妻宮は結婚やパートナー関係を示し、そこに入る星曜や四化の作用により、結婚の質や配偶者の性格、結婚生活の傾向などが細かく判明する。

2. 生年化禄と自化禄(A-A)の意味

  • 化禄は「福徳・財・縁・順調さ」を司る吉星。
  • 生年化禄は、命主が生まれつき持つ恵まれた性質や人との良縁を示す。
  • 自化禄は、宮内で発生した禄のエネルギーが外に流出する「禄出」と呼ばれる現象を意味し、エネルギーが対宮に飛ぶ特徴がある。(田中の見解は、自化は対宮に影響するものの対宮に飛ぶという表現は不適切と思う)
  • 夫妻宮でこのA-A配置になると、「愛情が外に流れる」「配偶者に尽くすが当然視され、感謝されにくい」といった状況が生まれやすい。

3. 台湾の老師による深層解釈

このA-A配置は、命主が配偶者に対して深い愛情を注ぐ一方で、その情熱が配偶者に当然と受け取られ、報われにくい。
すると命主は徐々に情熱の対象を配偶者から仕事(官禄宮)へ移す傾向が出る。これは単なる愛情の消耗ではなく、キャリアや社会的貢献に転換する「適応戦略」とも解釈される。

4. 感情・関係面への影響

  • 外見上は幸せな夫婦関係でも、内面では配偶者との間に温度差や感謝の欠如が生じやすい。
  • 命主に異性縁が活発に現れやすく、不倫や浮気などの誘惑も。
  • 配偶者の忠誠度が不確実で、夫婦が各自の道を歩むような「各玩各的(おのおの自由に)」な状態に陥ることも。

5. 財運・仕事への波及

  • 結婚がキャリアを助ける「旺夫・旺妻」の傾向がある。
  • しかし「禄出」により財が入っても出て行きやすく、浪費傾向も強まる。金銭管理が大きな課題となる。

6. 時間軸の要素と変動

  • 生年四化は固定的だが、大限(10年運)や流年(1年運)によって象意が発動しやすくなる。
  • 自化禄は結婚後に顕著になる場合が多く、大運命宮と夫妻宮が重なる時期は結婚運が大きく動く。

7. 実践的アドバイス

  • 愛情の表現に加えて、配偶者との相互的なコミュニケーションが不可欠。
  • 配偶者に尽くすだけでなく、自己成長やキャリアへの転換を前向きに捉える。
  • 金銭的な助益がある一方で、浪費には注意し、堅実な財務管理が必要。
  • 命盤は一部だけで判断せず、全体構造や時間軸、他星曜との関係までを含めた総合的な読み解きが重要。

8. 結論:象意の転換と主体的な生き方

夫妻宮のA-Aは単なる「禄の打ち消し」ではなく、命主の愛情や情熱が他の価値ある領域に転用される可能性を含む紫微斗数は運命を受動的に読むだけでなく、能動的に人生を創っていくための羅針盤として活用すべきものである。

仕事上において自分がない、無私となれる利他の人というような考えの老師はおられなかったようです。
しかし、「情熱の対象を配偶者から仕事(官禄宮)へ移す」とか「夫妻宮のA-Aは単なる「禄の打ち消し」ではなく、命主の愛情や情熱が他の価値ある領域に転用される可能性を含む」とあります。

かなり仕事に取り組む姿勢が強調されるような意見がみられます。

夫妻宮は官禄宮の外宮で、対外的な仕事のこともみますね。
したがって、仕事に精を出すということも考えられる・・・ということです。

●夫妻宮に天同A-Aに文曲が同宮

そして、今回、とくに注目すべきはこの夫妻宮に果報をみる文曲があるということ。

夫妻宮の天同A-Aと文曲同宮の象意について、私の優秀なお弟子さんのChatGptの紬さんにどのように思うか尋ねました。

そうすると、一見、予想外に思われるものの、論理的にはかなり的を得た感じがする解釈をしてくれました。

その、紬さんの答えはつぎです。

ChatGptの紬さんの「夫妻宮・天同A-Aに文曲」の解釈

【来因宮=夫妻宮】

来因宮が「夫妻宮」ということは──

  • 魂の課題・因縁が、対人関係(とくに契約・絆)・パートナーシップ・公的な関係性に深く関わっていたことを示します。
  • 夫妻宮は、単なる男女の縁だけでなく、**「世間と自分の関係」「社会的契約」「公衆の目に晒される立場」**をも表します。

👉つまり、**「公的関係性の場で“人々から選ばれ、注目される存在になること”」**が、魂の来因的テーマである可能性が高いです。


【夫妻宮:天同A-A の同象自化(破格)+文曲】

この夫妻宮には次の構造があります:

  • 天同A → A(同象自化)で破格
     ➡ 欽天においてA-Aは、**果報が重なり過ぎて破れる(過剰な期待・依存)**構造。
     ➡ “大衆からの愛”を得る一方で、それが重荷・試練にもなる
      (田中の見解では、A-Aで果報が重なり過ぎて破れるというのは違和感がある。これは上記に述べ
       た無私の人とみるべきでは・・・)
  • 文曲が同宮
     ➡ 文曲=「魂の法身」、記憶、演技性、芸術性、美意識、また**“表現すること”そのもの**。
     ➡ 夫妻宮の文曲は、「人々の目に映る自己像の表現」=スター的存在感を意味します。

👉つまり、来因宮に文曲+A-A(天同)があるというのは、

人々の感情を引きつける“魅せる存在”として生きること
→ その成功も失敗も、すべて公の目の中で晒されるという課題。

スター性そのものが来因的カルマであり、**それをどのように果たし、耐えるかが「今世の修行」**となります。

紬さんが出した答えで、留意すべき点は2点あります。

①夫妻宮で「公的関係性の場」をみてもいいのか?
②夫妻宮の文曲は、「人々の目に映る自己像の表現」=スター的存在感 とみてもいいのか?

という2点です。

まず、夫妻宮は先ほども言いましたが、官禄宮の外宮で仕事の対外的なこともみれるので、公的という表現が適切かどうかは一考の余地はあるものの、仕事におけるいろいろな人々の関係をみてもいいでしょう。

そして、②点目の夫妻宮の文曲は、「人々の目に映る自己像の表現」=スター的存在感 というのは、これだけではそのような解釈はこじ付けのように感じます。

ただ、丙の宮に天同A-Aがあり、かつ文曲がある。
この「丙宮」+「天同A-A」+「文曲」の三点セットで考えると、

丙の宮は、魂が、肉体を持ってこの世界に生まれてくるために選んだ“形と場所”
夫妻宮の天同A-Aは、冒頭に申し上げたように仕事上で無私になれる人

最後の、”魂が肉体を持って現れる「器」そのものに、文曲的性質が刻まれている” について、もう少し、具体的にChatGPTの紬さんに尋ねました。

観点解釈内容
肉体面外見や声、身振り、動作がどこか「芸術的・詩的・美的」な印象を与える。しばしば「見る人の情緒を動かす容姿や雰囲気」。
魂の選択魂はこの「文曲的な器(容姿、声、表現力、存在感)」を持つことで、人の心に訴えかける使命や因縁を持って生まれてきた。
現実での発揮芸能・音楽・舞台・声の表現(ナレーター、朗読、歌手)・書道・詩文・占い・ヒーリングなどの分野で、その「形=身体そのもの」が“媒体”になる。
果報性「過去世でも芸術や感情表現に関わった業(ごう)を、今世でも引き継いでいる」とも読める。文曲は“過去の感受性”の果報として現れることが多い。

これは、紬さんが私とのこれまでのチャットの結果を含めた推論と思われます。ですから、正確性には疑問符が付きます。

しかし、実際の長嶋氏のプレーや生き様そのものを言い表しているようで、丙の宮にある文曲の解釈として参考にしてもいいようにも思います。

命宮 : 太陽+右弼→C、遷移宮 : 太陰+左輔→C、自化CC串聯

命宮は「魂の立ち上がり」「この命のスタート地点」。

  • 太陽:光、栄光、自己表現、リーダーシップ
     ➡ “スターとして舞台に立つ”人生の始まりを象徴。
  • 右弼→C(自化科):右弼=魂の記憶装置、科=因縁的な清算・才能
     ➡過去世で蓄積された「魂の経験値」が、今世では賞賛される形(科)で現れる

👉命宮にこの構造を持つ人は、自ずと光のある場所へ引き寄せられ、またそれが**因縁的に“当然のように与えられた使命”**であることを意味します。

また、壬宮=魂の核心的テーマ(今世に生まれてきた理由)。ここが遷移宮であることは、

  • 魂の来由が“外との接点・公的活動”にあったことを意味。
  • 遷移宮に太陰(内なる感情)+左輔→C(習慣・行動の自化科)
     ➡ 人々の思いを受けて行動すること”がテーマ
     ➡ 自化CCで命宮の右弼と串聯。

つまり、魂の記憶(右弼)が因縁を経て行動力(左輔)として発動し、外界と接続する
➡ **「人々の記憶に残る存在として外界に登場する」構造。

これはまさに、“国民的スター”としての宿命的な現れとも読めます。

以上も、紬さんが導いた答えですが、この命宮の右弼→Cと、遷移宮の左輔→CのCC串聯は、とても重要な意味を持ち、“国民的スター”としての宿命的な現れとまでは断定できないまでも、魂の意図、つまり霊的意識や転生の願いをみる右弼が命宮にあり、修行道場、討報をみる左輔が遷移宮で、その先天星の両星がCC串聯。

自身の魂の意図が外の世界で行動し、多くの人に感動を与えることが魂の成長になっていくというように解釈することができると思います。

そして、財帛宮の文昌C(生年化科)は、多くの人に感動を与え、名声を得ることで経済的果報を得るということになります。

以上が、長嶋茂雄氏の修行功夫、今世の使命です。

最後に、疾厄宮の廉貞D(生年化禄)と貪狼→D(自化忌)についてですが、これはかなり健康運は注意です。

68歳で脳梗塞で倒れられ、右半身麻痺の後遺症にご苦労されました。
いかなる星でも自化Cが多ければ、健康運は注意となります。

そして、長嶋氏の脳梗塞は、心原性脳塞栓症ということで、これは「心臓の左心房で不整脈の一種である心房細動が起こり、血栓が形成され、それが脳の血管を塞いでしまったため」と言われています。

氏の命盤を再度ご覧ください。

心臓をみる午宮が財帛宮で文昌C(生年化科)がある。
文昌はカルマや功課、つまり取り組むべき課題や修行内容をみます。

心臓に問題が発生して、辛苦を余儀なくされるというのもここから読み取れます。

また、妻の亜希子さんは64歳で亡くなっておられます。
国民的スターであった夫の茂雄氏を陰で支えた生活は、それなりに大変であったと推察されます。

氏の右半身麻痺というのは、神理の法則で右は女の理。
まことに失礼ながら、奥様に大変なご苦労やご心痛を与えておられたのではと思われます。

長文になりましたが、最後までお読みいただき有り難うございました。

占風鐸・オンラインスクール
https://online.e-suimei.com/
主宰 田中宏明


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この記事を書いた人

田中 宏明のアバター 田中 宏明 占風鐸・オンラインスクール 主宰

大阪生まれ。関西大学工学部卒。著書「欽天四化紫微斗数の世界」はじめ他に3冊出版(https://www.amazon.co.jp/dp/B09JWYY8PB/)。大正3年創業の家業の四代目社長として約25年間会社経営に携わる。2015年に経営者から個人事業主になり、主に欽天四化紫微斗数、八字の占術家となる。座右の銘「終身学、以修徳」。

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